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校長あいさつ(2020年度 入学式)

2020年04月04日

【入学式 式辞】

テーマ「仲間と共に、自分で考え、自分で行動する」

 

盈進坂300本の満開の桜がみなさんを歓迎しています。

今年度より、前任の菅龍人校長先生から私、延が引き継ぎます。

中学123名、高校278名、計401名の新入生のみなさん、入学おめでとう。保護者のみなさま、お子さまのご入学おめでとうございます。数ある学校から盈進を選んでいただき、心から感謝申しあげます。すべての教職員と在校生を代表して心から歓迎いたします。

新型コロナウイルスの影響で本日、このような入学式となりました。みなさまのご理解とご協力に感謝いたします。

わが私学盈進は、創立者藤井曹太郎先生によって1904年(明治37年)に創立され、今年で116年目を迎える全国でも屈指の伝統校です。この間、わが盈進は、幾多の戦争と、激動の時代を乗り越え、いま、ここにあります。

昨年度、念願の高校校舎が新築され、みなさんも今日から、全国に誇るどこにもない、極めて機能性の高い校舎で学習することになります。

みなさんはこの歴史と伝統の私学盈進へ、いま入学したのです。是非とも、この歴史と伝統を深く自覚し、盈進生として常に、他者への感謝を忘れず、とりわけ、社会的に弱い立場にある人たちに寄り添う気持ちを持ち、謙虚に、そして、誇り高く生活してください。

信頼する教職員のみなさんにお願いです。私も先生方に負けないようにそうしますから、みんなで、心を合わせて、生徒たちを、心から愛しましょう。愛することは支え合うことです。愛することは、「共に学び、共に生きる」ことです。

長期戦が予想される新型コロナウイルスの問題。いまこそ、ひとりひとり、みんなが、ひとりの人間として、毎日をどう過ごすか。自分自身が問われています。

これから、「仲間と共に、自分で考え、行動する」というテーマで話をします。

みなさん、学校生活で最も大切なものは何だと思いますか。それは、「仲間」だと、私は信じています。かけがえのない仲間がいれば、学校に行きたくなる。悩みも相談できる。

だから、とことんいま出合った、そしてこれから出合う仲間を大切にして下さい。ひとり一人、誰にも負けないほど、明るく笑顔であいさつをして、相手を敬い、一生付き合う「生涯の友」をつくって下さい。

私は30年間、一教員として盈進に育ててもらいました。その中で、私が最もうれしいことは何だったかと問われたら、こう答えます。

朝、教室に行って、全員がそろっている。交通事故もなく、風邪も引かず、生徒のみんなが元気にそろっている。

私が元気に、「おはようございます」と言えば、全員が大きな声で、そして笑顔で「おはようございます」と返してくる。そんな、ごく普通の日々が、いちばんうれしいことだ、と。

ご家庭でも、朝、お子さんが元気に、「行ってきます!」と言い、「行ってらっしゃい」と笑顔で送り出す。夕刻、「ただいま!」と元気に帰って来て、学校や友達の話をする。そんな、ごく普通の毎日が、いかにうれしく、尊い日々であるか。いま、私たちみんなが、そのことをかみしめていると思います。

盈進の建学の精神は「実学の体得」。すなわち、「いかなる時代であっても、社会に貢献する人材となる」です。そのために、自分はどんなひとになるか、どんな職業に就いて、どのように社会に貢献するかを、常に考えてください。将来のことを仲間と話して下さい。進路目標は、本日配布される『輝く先輩』の冊子を大いに参考にして、高い目標を建てて、日々努力してください。

そのためにも、そして、こんな時こそ、本を読んで下さい。仲間と競い合って盈進図書館「みどりのECL」で本を借りてください。新刊本が6000冊あります。世界の絵本もあります。本は必ず、私たちに「どう生きるか」「いかに生きるか」のヒントを授けてくれます。

みなさん、本や新聞は、それらから、何らかの「答え」をもらうために読むのではありません。本や新聞は、私たちが日々、充実した毎日を生きるために「自ら考えるヒント」を授けてくれるのです。

「答え」ではなく、「自ら考えるヒント」です。だから、考えること、探究することが楽しくなるんです。だから盈進図書館「みどりのECL」で本を借りて、また新聞を読んで、自分で考えるんです。

中学生は、盈進独自の、盈進にしかない「読書科」でどんどん、本を好きになって下さい。本や新聞を読む人は必ず、高い進路目標を自ら獲得します。

グローバル社会は、高い語学力を求めています。私の専門は歴史学です。最後に少し、その歴史の話をします。

「Be ambitious」。このWordを知っていますね。クラーク博士の有名なことば「青年よ、大志を抱け」です。では、クラーク博士は、なぜ、若者に向かって、「Be ambitious」「大志を抱け」と、そして、何のためにそれを言ったのか。博士はこう語ったと伝えられています。

Be ambitious not for money. Be ambitious for the attainment of all that a man ought to be.

青年よ、大志を抱け。お金のためではなく、地位や名声のためでもなく、人はいかに生きるべきか、その道をまっすぐに生きるために、大志を抱け、という意味です。まさに、わが盈進の建学の精神「実学の体得」~社会に貢献するために学ぶ~につながります。

今日から社会に貢献するために学習するのです。そのために、高い志をもち、高い目標に向かって、とことん仲間を大切にし、常に仲間と共に、自分で考え、自分で行動し、自分で歩き、自分を鍛えていくんです。学校は失敗を経験するところです。チャレンジ(挑戦)した失敗は大歓迎です。

君たち青年が即、私たちの未来であり希望なのです。116年の伝統校・私学盈進は、そんな君たち青年の誰もがかねそなえている、かけがえのない能力と可能性が存分に発揮されるよう、全力で応援することを約束して、式辞とします。

2020年(令和2年)4月4日 盈進中学高等学校 校長 延 和聰

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