Eishin ホンモノ講座 2019 Vol.2を開催しました

2019年08月20日

7月13日（土）、作家の落合恵子さんを講師にお招きして、本年度第２回目のホンモノ講座がおこなわれました。落合さんは、差別や人権、そして平和について深く考えることになった原点が、ご自身の生い立ち、誰よりも身近な母親の存在にあったことを丁寧にお話してくださいました。社会の中で感じた「どうして？」「おかしい！」をアフリカ系アメリカ人公民権運動やオリンピック、東日本大震災、沖縄の基地問題といった具体的な出来事の背景も含めて説明され、21世紀に生きる私たちが「人としてどう生きるか」を考えなければならないというメッセージを強く語り掛けてくださいました。

43年間に渡って東京・大阪のクレヨンハウスを主宰されてきた落合さん。盈進生に井上ひさしさんの『少年口伝隊一九四五』という本をプレゼントしてくださいました。「忘れさせていくシステム」の中で忘れてはいけないものがあるのだということをヒロシマに生きる子どもたちに託されたのかもしれません。また講演会の最後は、ご自身が手がけられた「空より高く」という曲に合わせて詩の朗読もしてくださいました。2011年の東日本大震災の際にラジオから流れた子どもたちの声が被災地を励ました曲だそうです。

君の心よ　高くなれ　空より高く　高くなれ
君の心よ　深くなれ　海より深く　深くなれ
君の心よ　広くなれ　空より広く　広くなれ
君の心よ　強くなれ　海より強く　強くなれ

「ことば」で社会に対するメッセージを紡ぐ作家として、また子どもたちが「生まれてきてよかった」と思える社会を築くためにさまざまな活動に取り組まれている落合さんからの熱いエール。会場は強い熱気と感動に包まれました。